相愛大学

2011年4月音楽学部と人文学部に3つの学科を新設

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2010年6月20日掲載 『私をひらく、相愛の風 シリーズ(3)』
私をひらく、相愛の風。~受け継がれる慈愛のこころ、変わりゆく相愛の学び~
2010年6月20日掲載 『私をひらく、相愛の風 シリーズ(3)』
複雑化する社会の中で、人として「どう生きるか」を学ぶ。

山本幸男教授 
社会が国際化、情報化する中で、私たちの生活はかつてないほど便利で豊かになりました。しかしその一方、異文化間の摩擦や軋轢、経済格差、環境破壊など、解決策を見出しにくい問題が増え、「答のない時代」とも言われています。その原因は、ひとつの問題に対し、経済、文化、環境など、さまざまな要因が絡み合い複雑化しているためと考えられます。こうした複雑な社会の中では、人は目先にあることだ
けにとらわれがちになります。深く考えることを放棄し、働き方はもちろ ん、自分自身の生き方も他人の評価や既存の価値を重視する「マニュアル思考」に陥ってしまうことが多いようです。
  では、こうした社会の中で、自分らしく生きるためには何が必要なのでしょうか。専門知識や資格などのスキルを得ることも、実践力として確かに重要ではありますが、これだけでは充分ではありません。私自身はまず第一に、状況を正しく把握し、何をするべきかを自分自身で考える力こそ現代人が身につけるべき必須の能力と確信しています。
  人文学という学問は、人にかかわるすべての営みを幅広く横断的に学ぶ、いわば、「人がどう生きていくか」を考える学びです。一般的に、教養の学問と思われがちですが、一つの物事をいくつかの視点で見る目を養い、変化の本質を捉えて対応する力をつけ、情報を鵜呑みにせずに活用する力を培う、「生きる」に直結する学問です。これからの時代を生きる人たちにぜひ学んでほしいと思います。相愛大学ではこのような考えの下、2011年度より人文学部の学科改編を行い、従来の「日本文化学科」に加え、「仏教文化学科」「文化交流学科」(設置届出手続中)という2つの学科の新設を計画しています。「仏教文化学科」では、浄土真宗の教えを教育の基盤とする本学の強みを活かし、仏教の思想や実践を軸に、どんな時代にも変わることのない「人はどう生きればいいのか」という人間の本質的なテーマを掘り下げ、衣食住の問題や心身の問題、社会問題にまで領域を広げて学んでいきます。また「文化交流学科」では、比較という視点を軸に、過去と現在、日本文化と異なる国の文化、地域と国などを分析し、「人が共に、よりよく生きるためにはどうすればいいか」を多角的に学びます。
  学生たちにはこうした学びを通して、ひとつの考えにとらわれることなく、いくつかの可能性を自分自身の中で導き出す応用力を身につけてほしい。また、幅広い興味や関心を外に向けて自分自身を磨き、時代に流されない価値観を育ててもらいたいと思います。
  今後ますます複雑化する現代に対し、相愛大学ではさらなる変革によって価値ある学びを実践していきます。人文学部においても、「人が生きる力とは」「平和な人間関係とは」という普遍的なテーマを追求しながら、社会に常に新たな提案を発信してまいります。

相愛大学 人文学部 
   学部長  山本 幸男