相愛大学では、2011年度より人文学部の学科改編を行い、従来の「日本文化学科」に加え、「仏教文化学科」「文化交流学科」(設置予定)という2つの学科を新たに設けます。今回は新設2学科による「新たな学び」について、各学科に就任予定の教授からご紹介します。
中村教授(文化交流学科):
まずお話したいのは、なぜいま「文化」を学ぶことが必要なのか、という点ですが、最も重要な目的は現代社会のテーマである「共生」への理解にあると言えます。たとえば、異文化間の衝突など、人類が直面している危機の多くは互いの認識の欠如にあると言われています。こうした問題を考える上では、表面的な理解に留まることなく、より深く相手を知ることが必要ですから、歴史や社会背景、時代ごとの価値観など、人々の思想や生活の基盤となる文化を学ぶことが重要になるのです。
釈教授(仏教文化学科):
「仏教文化学科」の学びは、まさに「共生」へのアプローチです。
そもそも、「共生」というのは仏教思想に端を発しています。
仏教には相互扶助や他者を敬愛することの尊さを大切にする教えがあります。
仏教の持つ知見や慈愛の精神を学ぶことを通して、芸術、衣食住文化、芸能などについての
理解を深めていくことで、現代社会を「生き抜く力」を養うことが、本学科のねらいです。 
中村教授:
「文化交流学科」の学びの特色は、欧米やアジアを中心とした文化の比較を軸に総合的に学ぶことにあります。ここで誤解しないでいただきたいのが、比較とは何かを比べ、優劣をつけるものではありません。言語や歴史、さらには人文学系としては珍しい国際政治や経済なども比較の対象として、それぞれの文化の本質を明らかにしていくことが狙いです。また異文化を理解するには実体験することが近道。本学科では、ボランティア活動や留学生を迎え入れ直接体験できる機会を積極的に増やしていきたいと考えています。
釈教授:
実体験を通した学びという点では、「仏教文化学科」も同じ方針です。仏教学というと、座学のイメージがあるかもしれませんが、本学科ではNPO法人などと連携した体験重視の学びを展開していきます。具体的には、ボランティア活動や大学における仏教行事の運営に学生に参加してもらい、教員スタッフと一緒に仏教の可能性を追究することで、彼らの自主性を養い、社会に向けて新たな提言ができる力を身につけます。
中村教授:
最後に、学生たちの成長イメージについて述べますが、「文化交流学科」の文化を比較する学びを通して、ひとつの考えにとらわれない応用力を身につけて欲しい。また、決められたレールに縛られることなく興味や関心のあることを積極的に学べるのも、新学科ならではの魅力ですので、大いに活用して欲しいと思います。
釈教授:
私が最後にお伝えしたいのは、仏教というのは2500年におよぶ知恵の結晶であり、仏教の体系には現代社会に通じるヒントがたくさんあるということ。ぜひそれを現代社会の中で「自分らしく生きていく」ために生かして欲しいと思います。
| 相愛大学 人文学部 教授 釈徹宗 教授 中村圭爾 |

