2017.12.08
発達栄養学科

臨床栄養学実習B 腎臓病食

皆さんこんにちは☆ 最近寒くなってきて風邪が流行っています((+_+))

体調管理もしっかりしていきましょう!!

さて、今回は腎臓病食の調理実習をしました。

腎臓病食の特徴は高エネルギー、低たんぱく質です。

たんぱく質の多い食品とはお肉やお魚、卵などで、エネルギーの多い食品とはご飯やパン、

油などですが、実はご飯やパンにもたんぱく質は含まれています!!

腎臓の機能がうまく働かない状態でたんぱく質を多く摂りすぎてしまうと

腎臓に大きな負担がかかってしまいます。

そこでお助けアイテムとして活躍するのが、下の写真のような特殊食品です。

この特殊食品はたんぱく質をできるだけ少なくした食品や

高エネルギーにするための補助食品、調味料などです。

食感や味も常食の物とは少し違いますが、見た目に大きな差はありません。

2017腎臓病食①.jpg

このように特殊食品を使ったメニュー(A)と

普段通りの食材や調味料を使ったメニュー(B)の2種類を作りました。

低たんぱくの食事はメイン料理に使うお魚やお肉が小さくなってしまいがちです。

盛り付け方や調理方法にも工夫が必要ですね。

2017腎臓病食②.jpg2017腎臓病食⑥.jpg2017腎臓病食⑦.jpg

この粉飴は、砂糖の代わりに使用するエネルギー補給用食品です。

100gあたりのエネルギーは砂糖とほぼ同じで、甘みは砂糖の約8分の1なんです!!

つまり、砂糖と同じ甘さにするためには粉飴を8倍分使用する・・・

するとエネルギーは8倍上がる!!これで高エネルギーにすることができます。

2017腎臓病食③.jpg

朝食A 低たんぱくご飯、野菜と卵とじ、酢の物、焼き海苔(減塩しょうゆ)、果物

2017腎A朝食.jpg

昼食A 低たんぱくパン、野菜マリネ、果物、カフェオレ

2017腎A昼食.jpg

夕食A 低たんぱくご飯、鶏のトマト煮、低たんぱくマカロニサラダ、紅茶かん

2017腎A夕食.jpg

間食A 低たんぱく餅ぜんざい

2017腎A間食.jpg

朝食B ご飯、焼き揚げおろし添え、きんぴら、紅茶

2017腎B朝食.jpg

昼食B ご飯、鯵の焼き南蛮、小松菜ソテー、さつま芋甘煮、ジュース

2017腎B昼食.jpg

夕食B ご飯、野菜巻き揚げ、茄子の炒め煮、春雨サラダ、果物

2017腎B夕食.jpg

間食 マクトンコーヒーゼリー

2017腎マックコーヒーゼリー.jpg

各班で試食して特殊食品を使ったメニューと普段通りのメニューの違いを考察します。

Aのメニューでは、メイン料理のお肉や卵はそれなりに量を使って作られていますが、

低たんぱくご飯を使用するので普通のご飯と比べると噛んでもお米独特の甘味がなく、

食感も違います。おかずがなければ食べるのは少しつらいでしょうか?

Bのメニューでは、普通のご飯を食べられますが、その分たんぱく質を減らすために

ご飯の量を減らし、メイン料理のお肉やお魚の量も少なくなってしまいます。

あなたならAとBどちらのメニューが食べたいですか?

2017腎臓病食⑧.jpg2017腎臓病食⑨.jpg

今回の実習で使用した特殊食品は実際に病院の食事でも提供されています。

栄養バランスを考慮しつつ、患者さんに美味しいと思ってもらえる食事を提供できるよう

工夫する大切さを学んでもらえたと思います。

次回はアレルギー食についてです。お楽しみに~☆

助手 寺川